2022年9月29日
楽曲から歌唱部分を抽出する!高精度ボーカルリムーバーを紹介

リミックス音源や動画で使う音声を用意する時、楽曲からボーカルの声だけを抜き出したアカペラ音源や、カラオケ音源がほしいという場合もあるでしょう。バンドをやっていれば、練習のために担当の楽器の部分だけを抽出して聞きたいこともあります。そこで今回は、高精度を保つボーカルリムーバーを紹介します。インストール不要で使えるものからアプリまで、広く紹介しているので参考にしてみてください。

ボーカルリムーバーとは

ボーカルリムーバーという単語に、聞き馴染みがない方も多いでしょう。これは楽曲を構成しているボーカルやドラム・ピアノ、ギターなどの楽器の音を、それぞれ分離させるツールのことです。

音楽編集ソフトには「ボーカルリムーブ」という名前で、書かれていることもあります。今回紹介するボーカルリムーバーの多くは、AIによる自動解析・分離が行われています。

人間の耳では、多くの人が無意識的に楽器などのメロディーとアーティストの声を聞き分けているものです。これを機械で行うのは非常に難しいことです。

そのためディープラーニングによって学習をしたAIが、聞き分けを行っています。実はDJや音楽プロデューサーといったクリエイターも注目する、発展中の技術です。

ボーカルリムーバーの使い方

ボーカルリムーバーを使うには、まず準備が必要となります。準備といってもたいへんな作業ではないので、チェックしていきましょう。使用するツールによって多少の違いはありますが、大きな流れは同じです。

必要な物を用意する

用意するものは音を分離させたい楽曲の音源と、ファイル変換ツール、ボーカルリムーブツールの3つです。ファイル変換ツールは、変換したい音源の形式とボーカルリムーブツールの対応形式が違う時に利用します。

音源のファイル形式を確認する

ボーカルリムーバーの多くは、mp3かWAVという形式に対応しています。使用したいサイトの条件と楽曲のファイル形式が合っているか、確認しましょう。ここではWindowsで楽曲ファイルの形式を確認する方法を、簡単に紹介します。

まず[エクスプローラー]から音源のファイルを開きます

ボーカルリムーバーとは

右クリックをして[プロパティ]を開きましょう。

ボーカルリムーバーとは

プロパティを開くと、画像のような表示が出ます。ファイルの種類と書かれているところに形式が載っています。

今回の音源はmp3になっているので、WAVにしか対応していないツールを使う時には変換が必要です。

ファイルの形式が違う場合は変換をする

ボーカルリムーバーとは

変換が必要になっても、オンラインで使える変換サイトを使用すれば簡単にファイル形式の変換が行えます。ここまで準備ができたら、ボーカルリムーバーを使うだけです。

インストール不要 ボーカルリムーバーのサイト5選

まずボーカルリムーバーのなかでも、オンライン上で使えるサイトを紹介します。サイトですべてが完結すればインストールの必要はなく、手間を省けるでしょう。

ただし上述のようにボーカルリムーバーには、高度な技術が使われています。完全に無料で利用できるものはあまりありません。

そういったなかでも、比較的無料で使えるサイトについて4つ紹介します。

Vocal Remover

ホームページhttps://vocalremover.org/ja/

Vocal Remover 
  • 料金:無料

Vocal Removerは、完全無料で使用できるボーカルリムーバーサイトです。操作方法も非常にシンプルで、ファイルを選択すると自動的に分割が開始されます。

オンライン上ですがアップロード速度も軽く、サクサクと使用できる印象です。音質の劣化も、そこまで感じられませんでした。

Vocal Remover

解析が終わると、楽曲は音楽とボーカルのふたつに分離されます。どちらもmp3形式で別々に保存が可能です。無料で使えるボーカルリムーバーを探している方や、とりあえずボーカルリムーバーというものを試したい方には、こちらがおすすめです。

PhonicMind

ホームページhttps://phonicmind.com/

PhonicMind
  • 料金:ベーシック 9.99ドル/月、プロ 14.99ドル/月

PhonicMindは、ボーカル以外にもドラム・ベース、その他のサウンドといった4種類の音に分けられる有料リムーバーサイトです。分離させた楽曲はボーカル音源のみ・カラオケ音源のみ、ドラムなどのサウンドのみ、ミックスの4種類から選べます。

ベーシックプランだとmp3のみ、プロだと他のファイル形式もダウロードが可能です。

PhonicMind

無料でも利用できますが、試聴やダウロードは約30秒分しかできません。場所も指定できないので、有料版のお試しです。実際に使ってみて、音質等が納得できれば有料版を利用する形がよいでしょう。

iOS/Androidのアプリもあるため、一度会員になればWebとスマートフォン両方で使えます。

edit your audio

ホームページhttps://www.edityouraudio.com/ja/

edit your audio
  • 料金:無料(会員のみ)、プレミアム 12.99ドル/月

edit your audioは、無料で使えるオンラインボーカルリムーバーです。楽曲の分割や試聴は登録なしでも可能ですが、ダウンロードをするには会員登録が必要です。

無料版には1日に3回までとダウロードの制限があり、有料のプレミアム会員になることで制限がなくなる仕組みになっています。アップロードの速度も変わるので、頻繁に使いたい方は有料会員になりましょう。

edit your audio

分割できるのはボーカルと音楽の2種類です。どちらも登録なしでフルサイズの確認ができます。

NEIRO(ネイロ)

ホームページhttps://www.neiro.studio/

NEIRO(ネイロ)
  • 料金:無料(会員のみ)1回限定、有料会員 500円/月

NEIRO(ネイロ)は、初回のみ無料で使用できる日本のサイトです。2回目の使用からは有料会員になる必要があります。それでも上記のような海外サイトの有料会員になるよりは、不安が少ないでしょう。

料金も有料の中では安価な設定となっており、月500円の割にサービスが豊富という印象です。サイト内の説明も丁寧なので安心感があります。

NEIRO(ネイロ)

有料会員になると、ボーカルと音楽だけでなくドラム・ピアノ、ベースなどの音も抽出が可能です。公式サイトでは抽出した音源の試聴もできるので、確認してみてください。楽器の練習や教材づくりに使えるサイトです。

LALA.AI

LALA.AI
  • 料金:無料パック 10分、ライトパック 90分 1,300円、プラスパック 300分 2,300円

LALA.AIは無料で使えるボーカルリムーバーですが、企業向けのサービスも提供しているサイトです。人工知能や、デジタル信号処理のプロフェッショナルが制作しているサイトであり、AIによる自動分離にはかなり力が入れられています。

LALA.AIではボーカルと楽曲の分離だけでなく、6種類もの楽器から抽出するパートを選べます。抽出できるのはドラム・ベース・エレキギター、アコースティックギター・ピアノ・シンセサイザ、そしてボーカルまたは楽曲(インストルメンタル)です。

オンラインで利用できるボーカルリムーバーの中では、最も多い種類といってもよいでしょう。

しかし機能が多い分、LALA.AIには制限があります。料金が月額制ではなく、処理時間制です。無料版も10分という時間が与えられて、楽曲を分離させるたびに分数が減っていきます。3分の曲からボーカルを抽出したら、3分手持ちの時間から引かれていくシステムです。

有料プランに加入することで、追加の処理時間を買えます。

スマホでできるボーカルリムーバーのアプリ2選

次にスマートフォンでも使えるボーカルリムーバーのアプリを紹介します。音声編集や映像と楽曲を組み合わせた動画編集など、現在はスマートフォンでもクリエイティブな作業を行えるのです。すべてをスマホで完結させたいという方のために、2種類のアプリを紹介します。

Vocal Extractor - カラオケメーカー

Vocal Extractor - カラオケメーカー

Vocal Extractorは、音声抽出系のアプリの中でも、非常に高い評価を得ています。iOS/Androidのどちらでも利用でき、無料版では90秒までの分割が可能です。

フルサイズの試聴やダウロードには有料版へアップグレードが必要ですが、一度課金すれば月ごとの課金などは発生しません。気に入ったら有料版へ切り替えられるのもメリットです。

分けられるのは、ボーカル音声と楽曲の2種類です。スマートフォンのミュージックアプリに入っている楽曲を分離させられるものの、配信された楽曲のようなDRM保護がかかっているものは利用できないため、注意しましょう。

Let's Unmix

Let's Unmix

料金:無料、有料プラン 610円

対応OS:iOSのみ

App Store:https://apps.apple.com/jp/app/lets-unmix-%E8%87%AA%E5%8B%95%E9%9F%B3%E6%BA%90%E5%88%86%E9%9B%A2%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id1500367180

Let's Unmixはボーカルと楽曲だけでなく、ベース・ドラムス(パーカッション)・その他の、4種類に分離できるアプリです。基本無料とは思えない機能の多さが特徴となっています。

機能としてはまず、分離させたトラックをそれぞれ個別にボリューム調整できます。バランスを調整してから再生や保存をすることが可能です。楽曲の一部分を指定してリピート再生をしたり、その部分だけを保存したりする編集機能も付いています。

再生速度の変更にも対応しているため、楽器のパート練習にも利用できるのが他にないメリットです。

ボーカルリムーバーのソフト紹介

最後にボーカルリムーバーのソフトウェアの紹介です。オフラインで使用できるのがメリットで、普段から音楽編集をしている方にはこちらの方が使いやすいかもしれません。

ただしソフトウェアで探すとボーカルリムーバーとしてのフリーソフトはほとんどなく、プロ向けの高価なライセンス商品が多くなります。そのためここでは、無料で使えるボーカルリムーバーをひとつだけ紹介しましょう。

ボーカルキャンセラー2

ホームページhttps://mahoroba.logical-arts.jp/archives/234

ボーカルキャンセラー2
  • 料金:無料版
  • 有料版 900円
  • 対応OS:Windows 8/10

ボーカルキャンセラー2は、Logical Artsという方が制作をしている日本製のフリーソフトです。ボーカル音声をカットすることをメインとしていますが、反対にボーカルだけを抽出できます。ファイル形式はWAVしか対応していないので、使用する際は変換が必要です。WAVは音の圧縮を行わない形式なので、抜き出した音もきれいになることが多いのです。

無料版は期限なしで利用できますが、有料ライセンス版も販売しているため一部制限があります。一番大きな制限は、3分30秒以上の音源は超えた部分がカットされることです。

短い楽曲や一部でよい場合は問題ないものの、オンラインでは扱えないほど長いものを分離させたい場合は注意が必要です。

ソフトには音声の分離のほかにも、キーチェンジや自動採譜などの機能がついています。どちらかといえば音楽編集をしたい方向きなので、細かい調整もしたい方には向いているでしょう。製作者のサイトには詳しい使い方も書いてあるので、参考にしてみてください。

まとめ

今回は楽曲からボーカルだけを抽出したり、楽器の音だけを抽出したりできるボーカルリムーバーを紹介しました。サイト・アプリ・ソフトと様々な種類がありました。手軽に済ませたいのであれば、完全無料のサイト「Vocal Remover」がおすすめです。

またボーカルリムーバーはまだ発展途中の技術なので、楽曲によっては分離が難しいものもあります。すべてが完全に「ボーカル」と「カラオケ音源」に分離できるわけではないので、理解しておきましょう。

ボーカルリムーバーの多くはAIのディープラーニングを行っているので、今難しくても今後精度が上がる可能性があります。「音源分離」という分野で大手音楽メーカーも注目している技術なので、今後の発展が楽しみです。

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