近年、様々な世代における読書離れが深刻なまでに加速しています。平均すると、人は月間1.4冊しか読まないというデータもあります。そんな中、それに反比例するかのように電子書籍の市場規模が広がってきています。しかも、その8割を漫画が占めています。
最近で言うと、数々の電子漫画アプリが台頭しており、漫画はスマホで読むというのが常識となってきました。しかし実は、電子コミックはスマホだけでなく、Windows10搭載のパソコンでも読むことができるのです。
それがWindows10に初期搭載されている「画像ビューア」と呼ばれるものです。しかし、それ以外にも電子コミックをより快適に見ることの出来る手段が存在します。それが「漫画ビューア」と呼ばれるソフトを使った方法です。
漫画ビューアとは何か
漫画ビューアとは、簡潔に言うと「パソコンで漫画を快適に読むことのできるソフト」のことです。先ほども述べた画像ビューアでも読むことはできますが、より漫画を閲覧することに特化したものが「漫画ビューア」になります。
漫画ビューアのメリット3選
画像の見開き閲覧が可能
漫画ビューアにはこの「見開き閲覧機能」が搭載されています。やはり冊子コミックのような臨場感で漫画を楽しむことができる点は大きいです。普通の電子書籍となると、漫画の左右のページが別々の画像として保存されるため、これを実現させるには画像を2枚並べる必要が出てきます。
前回読んだページまですぐに戻れる
この機能は冊子コミックでは体現できない機能ですね。「前回読んだところを探すのがめんどうくさい」そんな人におすすめの機能です。この機能は「しおり機能」といって、今読んでいるページを簡易的に登録して、後日またそのページまですぐに戻れるというものです。
ファイルを圧縮したまま読むことができる
本来は圧縮したフォーマットでは閲覧することはできませんが、漫画ビューアであれば圧縮したまま閲覧することが可能です。
漫画ビューアソフト9選を紹介
漫画ビューアの魅力について解説したところで、厳選したおすすめの漫画ビューアソフト9つを紹介していきます。おすすめ度・メリット・デメリット・主な機能・実際に使った人のコメントの5つに分けて紹介していきます。(おすすめ度は5段階で総合的に決めています。)
NeeView
ホームページhttps://bitbucket.org/neelabo/neeview/wiki/Home
おすすめ度:5
メリット
このソフトの良さは何といってもその使いやすさが特徴。ユーザーからの評価が最も高く、使う上で安心できるソフトとなっています。そして、日本人が開発をしていることもあり、言語がすべて日本語対応なところも評価が高い理由です。
その他にも、使い勝手が他のソフトよりもかなり優れている。インストールの必要がない。アップデートが随時行われており、ユーザーの希望に応えてくれる。など多くの利点があります。
デメリット
ただ、デメリットとしては「起動が遅い」「製作が重い」という声がありますが、ここは環境にも依存しますし、Windows10のスペックであれば気にならないぐらいのレベルでしょう。
主な機能
「機能が豊富というけど、具体的にどんな機能があるの?」という方向けに、主要機能を箇条書きで書いておきます。
- 標準の画像フォーマットの種類が多い
- 移動、拡張、回転の操作が簡単
- Webブラウザからのドロップが可能
- タッチ操作やマウスジェスチャーにも対応
- 多重圧縮ファイル、動画、PDFに対応
なかなか機能が豊富ですね。この他にも多くの機能がついていますので、ぜひ体感してみてください。
実際に使った人たちのコメント
実際に使った人のコメントのコメントとしては、賛否両論あるものの、やはり「使い方を熟知すればなんでもできる」「圧縮したまま表示できる上に高速」「柔軟な機能がたくさんある」などといった声が目立ちます。
一方で、「初心者には扱いきれない」や「ソフトについて知っている前提で作られている」という意見もありました。なので、初心者の方が利用する場合は、事前にある程度知識をつけた上で、利用した方が良さそうですね。
Leeyes
ホームページhttp://www3.tokai.or.jp/boxes/leeyes/
おすすめ度:3.5
メリット
このソフトは10年以上前から存在していて、そのマニアックな機能性がコアなユーザーに愛されています。メリットとしては、漫画を読み込む速度が速いこと。これは多くのユーザーが気にする点ですね。次に、インストールの必要がないこと。無駄な手間が省けます。
デメリット
デメリットとしては、8年以上もアップデートがされていないため、ソフトの将来性が無い事。そして、※外部プラグイン「Susie」が必要なため、閲覧環境の設定に手間がかかってしまう点が挙げられます。
※外部プラグインとは何か?:ソフトウェアには、外部プログラムを追加することで機能拡張する仕組みがあり、この仕組みで追加する外部プログラムのことを「プラグイン」といいます。
主な機能
主要機能としては、
- お気に入り機能
- 以前読んだところから読み始めることができる「しおり機能」
- 画像を一度に3枚表示可能
実際に使った人のコメント
「慣れてくれば、かなり使い勝手が良い」という声がある反面、「アップデートが無いため、対応していない機種がある」といったコメントも」見られました。
マンガミーヤ
ホームページhttps://w.atwiki.jp/mangameeya/pages/48.html
おすすめ度:4
メリット
こちらは15年以上前にリリースされたソフトで、漫画ビューアのパイオニアのようなソフトです。メリットとしては、利用ユーザーが多いため、情報量が豊富であること。年数がある分、それだけアドバンテージがあるみたいですね。
そして、ソフトウェアのインストールの必要がないこと。この二つが挙げられます。
デメリット
デメリットとしては、初心者向けではない点。そして、10年以上アップデートがされていない点。また、文字コード「Unicode」に対応していない点が挙げられます。
主な機能
- 「ルーペ機能」があり、文字が小さくて見えないときに拡大できる
- 漫画閲覧時に4ページ表示になる場合、1ページ表示にできる
実際に使った人のコメント
一番目立つのは、「インストールが不要で、シンプルで使いやすい」という声。アップデートがされていない分、無駄な機能が無く楽しめると感じている人が多いようです。
Honeyview
ホームページhttps://jp.bandisoft.com/honeyview/
おすすめ度:3.5
メリット
このソフトの特徴は漫画ビューアだけでなく、画像ビューアとしても便利に使える点です。また、画像の表示スピードが他のソフトに比べれば格段に速く、ポータル版であればインストールの必要もありません。
デメリット
最大の難点としましては、主要の言語が英語なため、日本人には使いにくいという点です。また、外部プラグイン「Susie」に対応していません。
主な機能
- 主要なファイル形式のほぼすべてに対応している点
実際に使った人のコメント
まず、他のソフトに対して比較的口コミの数があり、ユーザーが多いのかなと思わされました。主な意見としては、「似たようなソフトが多い中、使いやすくて軽い」や「WindowsPCを買ったら、必ずと言っていいほどこれを使う」などといった意見が見られました。
一方で、「機能としては申し分ないけど、余計だと思う機能を消せないのは困る」といった意見もありました。
ZipPla
ホームページhttps://sites.google.com/site/riostoolbox/zippla
おすすめ度:4.5
メリット
このソフトはメリットが非常に多く、機能性という点で見ると特に優れています。例えば、画像の自動トリミング機能があり、使いやすい。管理機能も充実。細かいカスタマイズもできるなど、とにかく使用方法が多岐にわたります。
デメリット
逆に、デメリットとしては、多機能すぎて使いにくいという本末転倒な点もあります。なので、使いこなすまでに時間がかかることと、それにあう人とあわない人がいるという点が懸念されます。
主な機能
- 拡大・拡少アルゴリズム
- 独自のレート・タグ機能
- ホイールのみでの閲覧
- 左右への回転
- シークバー
- 単ページ移動
- 書庫・フォルダの移動
これら以外にも多くの機能が備わっているため、「逆に使いにくい」という人がいるのも納得できます。
実際に使った人のコメント
「大きいデータでも非常に軽快」「細かい設定が可能で使いやすい」などの声が多数ありました。一方で、「一部不可解な仕組みがある」という、多機能ゆえに発生してしまう問題もあるようですね。
XnViewMP
ホームページhttps://www.xnview.com/en/xnviewmp/
おすすめ度:4.5
メリット
まず大きな特徴として、エクスプローラー型の画像ビューアであること。また、Windows10だけでなくMacやLinuxでも利用可能な点が他のソフトとは大きく異なっています。
そして、多くの人が支持する理由がソフトウェアとしての安定感。多数のユーザーが実際に使い効果を実感しています。
デメリット
デメリットとしては、ユーザーインターフェースが少し複雑でわかりにくいという点があります。また、漫画ビューアに特化したソフトにはなっていないため、漫画ビューアとして利用するには不必要な機能が多いという難点もあります。
主な機能
- 多くの画像フォーマットをカバー
- 500以上のファイルに対応可能
- 高度なカスタマイズが可能で、多種類の言語をサポート
実際に使った人のコメント
「多機能なため最初は戸惑うが、慣れれば扱いやすい」「かゆいところに手が届くソフト」といった良いコメントが多数見られました。逆に、「書庫の扱いが困る」や「起動が若干重い」といった意見もありました。
ここは正直その人のさじ加減でもありますので、気にしなくていいと思います。総合的にみると圧倒的高評価が多く、多数のユーザーが支持していました。
MassiGra
ホームページhttp://www.massigra.net/
おすすめ度:4
メリット
このソフトは最も多くダウロードされた漫画ビューアで、累計70万ダウンロードを超えています。その理由として、使いやすさが挙げられており、シンプルな機能と操作性、対応言語が日本語といった使い心地にコミットしたソフトとなっています。
デメリット
主なデメリットとしては、「画像の読み込みが遅い」「3年以上アップデートがされていない」「画像ビューアがメインになっている」などが挙げられます。使いやすさはありますが、機能面で不満を持っているのも現状です。
主な機能
- 外部プラグイン「Susie」に対応している
- BMP、GIF、JPEG、PNGの4つの画像フォーマットに対応
実際に使った人のコメント
やはり多いのは、「無駄がなく、使いやすい」「今までで一番有能で手放せなくなった」といった声が多いです。シンプルな機能というのはやはりかなりの需要があるようです。
一方で、「更新が停止しているため、既存の機能しか活用できない」という意見も見られました。アップデートがされてない分、追加してほしい機能があっても実現できないという点に不満を持っている人が一定数いるようです。
Hamana
ホームページhttp://miyano.s53.xrea.com/
おすすめ度:3.5
メリット
このソフトはデザインが独創的で、機能も多数あります。ページめくりのエフェクトもユニークで、とにかく独創性にあふれるソフトになっています。また、多くのファイル形式に対応しています。
デメリット
3枚以上の画像を表示すると小さくなってしまうというデメリットもあります。また、独創性があるがゆえに、好き嫌いが分かれる傾向もありました。
主な機能
- 独創的なエフェクトや機能
- なれれば使いやすい機能が多数
実際に使った人のコメント
「独創的な機能が好き」という人もいれば、「慣れるまで時間がかかるし、使いにくい」という意見も多く見られました。賛否両論あるソフトですが、これは使ってみないと何とも言えないです。
まとめ
今回は、「Windows10対応 漫画ビューアのおすすめソフト8選を徹底解説」についてまとめさせていただきました。8つも紹介したので、どれにするか迷ってしまうと思う人もいると思いますが、そんな人のために総合力で求めた「おすすめ度」という指標を作りました。
機能性・使いやすさ・外観など、ぜひ自分に合ったソフトを使ってみてください。