旅行や子どもの運動会の映像など、DVDに焼きたくてもどうやるのか、何のソフトを使うのか知らない方も多くいらっしゃると思います。今回は、無料でDVDなどが作成できる「ImgBurn」をご紹介します。
初心者にも優しいメニュー表示で、メディアへの書き込みはもちろん、DVDなどのディスクを読み込んでデータを作成することも可能です。大切な思い出のデータを、ImgBurnで残すのはいかがでしょう。
ImgBurnはどんなソフト?EZモードは初心者にもやさしい!
CD、DVD、Blu-rayなど、ディスクへデータの書き込みができる無料のライティングソフト、ImgBurn。「EZモード」ではメニュー画面がわかりやすく、初心者でも簡単にディスクに焼くことができますよ。
また、機能は書き込みだけでなく、イメージファイルの作成もできます。主な対応ディスクを紹介します。CDやDVDだけでなく、Blu-rayにも対応しています。
- CD-R、CD-RW
- DVD-R、DVD-RW
- BD-R、BD-RE
名称の最後に「-R」がついているものは、データに書き込みができる回数が1度だけで、削除や上書きが出来ないものです。「-RW」「-RE」がついているものは、1度書き込んだデータを削除し、再度書き込みができるものです。
ちなみに、DVDとBlu-rayの違いについて、3つのポイントから解説していきます。
- 再生品質 → Blu-rayのほうが高画質で、高音質です。
- 価格 → DVDのほうが安く手に入りますが、容量や品質を考えるとどちらも捨てがたいです。
- 保存期間 → どちらも、適切な保存方法であれば10年程保存できます。
プレイヤーもBlu-ray対応のものが普及してきていますし、どちらを選ぶかはお好みです。
光ディスクの作成にあたる「焼き込み役」。
お持ちの動画ファイルを使用可能なDVD・BDディスクに作成するなら、主に二段階の作業があります。
- まずは「オーサリング」:動画ファイルをDVDやBDのデータ構造(ISOファイル、フォルダー)に変換すること
- 次に「焼き込み・書き込み」:ISOファイル、DVD・BDフォルダーをDVD・BDディスクに書き込むこと
ImgBurnが担当するのは「焼き込み役」です。
6つの機能からやりたいことを選ぶ
メニュー画面では、6つの機能が表示されます。やりたい内容に応じたアイコンをクリックしましょう。
- イメージファイルをディスクに書き込み
- ディスクにファイル/フォルダを書き込む
- ディスクからイメージファイルを作成する
- ファイル/フォルダからイメージファイルを作成する
- ディスクのベリファイ
- 検出
それぞれ作業が完了すると、ポップアップとともに、3秒ほどの木琴の効果音が流れますよ。
細かいところまで設定を変更することができるので、慣れている人はもちろん、プロ向けにも使えるソフトです。シンプルにDVDに焼くことを目指していれば、設定はデフォルトのままで問題ありません。
なお、コピーガードがついている市販のCDやDVDやBlu-rayをISO化することはできないようになっています。ご自身で撮影したデータなどをDVDに焼いたり、データ保存として使用したりするようにしましょう。
イメージファイルとは?
イメージファイルとは、CDやDVDなどメディアの中にある、複数のファイルをひとつにまとめたものです。拡張子は「.iso」で、ISOイメージファイルとも呼ばれます。作成するソフトによって、他に「.bin」や「.img」もあります。
ImgBurnでは、この3つの中から拡張子が選べるようになっています。
特にこだわりがなければ、「.iso」を選択しましょう。
日本語にも対応
海外製ソフトですが、公式サイトから日本語のデータをダウンロードしてソフトに設定すれば、日本語表示で使用できます。
ImgBurn公式ホームページから、「Japanese」の一番右に表示されている「Click Here」をクリックします。そうすると、zipファイルがダウンロードされます。
あとは、解凍したファイルをImgBurnのプログラムファイルにある「Language」フォルダに入れるだけです。
これで、ソフトをひらくと日本語で表示されます。
ディスクに書き込みをする
まずは、データをディスクに書き込みをする方法を紹介します。2種類の機能がありますよ。
イメージファイルをディスクに書き込む
ISOなどのイメージファイルをディスクに書き込む操作方法を紹介します。
操作は簡単で、3ステップで完了です。
- 入力元を設定します。ディスクに書き込みたいISOイメージファイルを選択します。フォルダに虫眼鏡のついたマークをクリックすると選択できます。
- 出力先が表示されているか確認します。そのあとディスクを入れてください。読み込まれると、右側にメディア情報(黄色囲み部分)が表示されます。
- アイコンをクリックすると、書き込みが開始します。
「ベリファイ」(緑部分)にチェックを入れると、書き込み後にエラーがなかったかを確認してくれます。デフォルトの設定では「ベリファイ前にトレイに入れなおす」となっているので、一旦トレイが開きます。
デスクトップPCの場合は自動で閉じますが、ノートPCの場合は手で閉じる必要がありますので、覚えておいてください。
ベリファイは必ずしもやらなければならない機能ではありません。ただ、書き込んだ後に元のデータを削除する予定の場合は、念のためベリファイしておくと安心です。
ちなみに、DVD-RWなどデータの書き換えができる種類の場合、ImgBurnで既に入っているデータの削除ができます。ディスクに消しゴムのマークをクリックすると、ディスクのデータを削除します。
データが残っていても削除できる機能があるのは、助かりますね。
他にも、「速度」と「コピー枚数」を設定することもできます。書き込みでエラーが出る場合は、速度を調整してみてください。
ディスクにファイル/フォルダを書き込む
ファイルやフォルダをディスクに焼きたい場合は、この機能を使います。これも、ファイルを選ぶだけの簡単操作で書き込みができますよ。
- 入力元を設定します。ディスクに書き込みたいファイル・フォルダを選択します。紙に虫眼鏡のついたアイコンはファイル、フォルダに虫眼鏡のついたアイコンはフォルダの選択ができます。その下の✕マークは、ファイル・フォルダを削除する時に使用します。
- ディスクを入れ、出力先が表示されているか確認します。
- アイコンをクリックすると書き込みが開始します。
右下にある電卓マークをクリックすると、イメージサイズが計算されます。書き込みを開始する前に、イメージサイズがどれくらいなのか、一度確認しておくと良いでしょう。
計算が終わると、電卓の上の「イメージ情報」が表示されます。
空き容量がパーセンテージでわかるので、焼きたいファイル数の調整ができますね。
ディスクから読み込み、データを作成する
次に、ディスクから読み込んでデータを作成する方法を紹介します。
ディスクからイメージファイルを作成
欲しいデータが入ったディスクからISOイメージファイルを作成する方法です。
- ディスクを入れ、入力元が表示されているか確認します。
- 出力先を設定します。フォルダに虫眼鏡のついたマークをクリックして、選びます。ファイル名をつけ、拡張子ISOを選びましょう。
- アイコンをクリックすると、イメージファイルの作成を開始します。
データがPC上になくても、DVDから読み込んでISOイメージファイルを作成し、「イメージファイルをディスクに書き込む」を選択すれば、CDやDVDを複製することができます。子ども運動会の映像をおじいちゃんおばあちゃん用に作成するのにも、良さそうですね。
この機能でも、読み込み速度の変更が可能です。変更したい場合はプルダウンから選びましょう。
ファイルやフォルダからイメージファイルを作成
HDDにあるファイルやフォルダをISOイメージファイルにしたい場合は、この機能を使いましょう。
- 入力元を設定します。イメージファイルにしたいファイル、フォルダを選択します。紙に虫眼鏡のついたアイコンはファイル、フォルダに虫眼鏡のついたアイコンはフォルダの選択ができます。その下の✕マークは、ファイル・フォルダを削除する時に使用します。
- 出力先を設定します。フォルダに虫眼鏡のマークをクリックして、選びます。ファイル名をつけ、拡張子ISOを選びましょう。
- アイコンをクリックすると、イメージファイルの作成を開始します。
ディスクに焼きたいデータは、この機能を使ってISOイメージファイルに変換しましょう。
他にもできることは?
ディスクへの書き込み、イメージファイルの作成の他に、「ベリファイ」と「検出」という機能があります。
ITソフトに慣れてない方には、聞き馴染みがないかもしれません。詳しくみていきましょう。
ベリファイとは何?
ベリファイとは、書き込んだデータと元のデータの相違がないかを確認し、書き込み時にエラーがなかったかをチェックしてくれる機能です。
- 書き込んだデータが入っているディスクを入れます。入力元にDVDドライブが表示されているか確認します。
- イメージファイルのところには、書き込んだ元データを選択します。フォルダに虫眼鏡のマークをクリックして、選びます。
- アイコンをクリックすると、ベリファイが開始します。
ディスクに書き込む際にベリファイのチェックをしなかった場合でも、メニュー画面から「ディスクをベリファイ」が選べるので、後からでも機能が使えて安心ですね。
検出とは何?
DVDドライブやメディアを検査して、それぞれの特性を把握することに使用します。特性情報を調べるには、DVDInfoProという別ツールが必要になります。具体的には、CPUの使用率やディスクの書き込み速度などがわかります。
「検出」の機能は、どちらかというとプロ向けです。ご自宅用でDVDを作成するなど、初心者の方にはあまり必要のない機能となります。
- 検査するディスクの範囲を選びます。基本は「すべてのセクター」で問題ありません。
- 出力先にDVDドライブが表示されているか確認します。
- アイコンをクリックすると、検出が開始します。
まとめ
ImgBurnをどうやって使うのか、見てきました。アイコンがわかりやすいので、機能を選びやすいですね。
また、操作方法も簡単な3ステップでした。ディスクを用意して、ファイルを選んでいくだけなので、初心者にとっても使いやすいですね。設定を工夫することもできるので、細かい設定をしたい方にも向いています。
思い出の映像をDVDやBlu-rayに残したり、スマートフォンのバックアップをしたりするのにもDVDが活躍しますよ。ぜひImgBurnを使用して、賢くデータを保存してみてください。