Vbrとcbrとabrの違いは?メリットやデメリット・変換ツールなど解説

  • 2021年12月2日
  • 2022年8月30日
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Vbrとcbrとabrの違いは?メリットやデメリット・変換ツールなど解説

Vbr、cbr、abrは、それぞれ可変ビットレート、固定ビットレート、平均ビットレートなどの別名がありますが、大きな違いは計算方法です。それぞれにメリットやデメリットがあるため、違いを知っておけば、変換もスムーズにかつ効率的にできるでしょう。ぜひ、Vbr、cbr、abrの特徴を確認し、より高音質な音楽を聴けるように変換を試してみてください。

vbrとcbrとabrはビットレートの違い?

vbrとcbrとabrはビットレートの違い?

Vbr、cbr、abrは、それぞれビットレートの違いによる転送方法の違いです。ビットレートとは、どれだけの情報を転送できるかの値を指し、数値が大きいほど音質が良くなるのが特徴です。

「bps(ビットパーセカンド)」として表示されることも多く、音質を握る重要なカギとされます。

しかし、音質を上げるには単にビットレートを上げればいいかといえばそうでもありません。元の音楽の品質が低いものは、どれだけビットレートを上げても音質が高くならないからです。またビットレートを上げれば上げるほど、再生するときの負荷が上がるのも問題です。

そのため、ビットレートを上げるかどうかは元の音質にもよります。

VBRの特徴と違い

VBRの特徴と違い

VBRは可変ビットレートとも呼ばれ、Variable Bitrateの頭文字をとったものです。ビットレートの値が場所によって変わるエンコードモードを指します。VBRは、CBRとは違い値が変動するため、複雑な個所だけ多くのデータを割り当てるなども可能です。

また逆の発想で単純な場所には少なくデータを割り当てることもでき、CBRのように空のデータ(パディング)を入れる必要もありません。そのため、効率的に転送が可能なのは、VBRの一番のメリットです。

VBRのメリット

VBRは、CBRと同容量で比較すると、音質が良くなるのもメリットです。ただし、音声データよりも動画データで効果を発揮するエンコード方法なので、音楽に利用する方は少ないでしょう。

レートを固定しない方法なので、エンコードの際には「クオリティ」を利用して音質を高めます。

また、上限と下限の設定もできるため、範囲内でのレートを変更も可能です。

VBRのデメリット

VBRのデメリットは、値が変動することで、変換後のファイル容量が予測できない点です。実際にエンコードをしないと、どこの場所に多く割り当てたらいいかなどがわかりません。やってみなければ予測がつかないのは、VBRの最大のデメリットです。

また、レートが変動するため、シークにも時間がかかり、特殊な算出法を使うのもわかりにくさを助長しています。

CBRの特徴と違い

CBRの特徴と違い

CBRは固定ビットレートとも呼ばれ、constant bitrateの頭文字を取ったものを指します。CBRはQuality of Serviceのひとつでもあり、そこはVBRやABRと変わりません。CBRとは一定の値(常時)でエンコードするモードを指します。

たとえば256kbpsのCBRデータをエンコードすれば、エンコード後も同じように256kbpsで再生されます。そのため帯域制限のある回線を利用しても、上限まで使えるのが特徴です。

ストリーミング再生ではよくCBRが使われますが、一定のレートになるので、ズレが起きにくいのも特徴といえるでしょう。

CBRのメリット

VBRとは違い、CBRは一定のレートで動くので、ファイル容量もビットレート×時間で簡単に計算できるのもメリットです。たとえば320KbpsのCBRデータがあったとして、曲の長さが4分38秒(278秒)であれば、掛け算すると11.120MBとすぐに割り出せます。

エンコード後のファイル容量が簡単に計算できるのは、CBRの一番のメリットといえるでしょう。

CBRのデメリット

CBRのデメリットは、複雑な場所と簡単な場所などに割り当てができない点です。常時一定のレートでエンコードをかけるため、曲によっては無駄な部分がでます。

たとえばオーケストラ音楽をエンコードした場合、楽器の数が多くなる場所も一定になるため、その部分だけの音質が下がる原因にもなります。

また無音のか所も同様にエンコードをかけるため、よりデータの無駄遣いを招くのは問題でしょう。もしCBRで品質を上げようとするならビットレートの数値を上げるしかありませんが、その分ファイル容量も大きくなる問題が発生します。

ABRの特徴と違い

ABRの特徴と違い

ABRは平均ビットレートとも呼ばれ、Averate Bitrateの頭文字をとったものです。簡単にABRを説明すると、VBRとCBRのメリットを取ったエンコードモードといえます。

具体的には、VBRのように可変レートでありながら、CBRのように変換後のファイル容量がわかるのがABRの特徴です。

VBRを一歩進めたエンコードモードともいえるため、利用する方も多くいます。CBRのデメリットであるレートに無駄が生じる点、VBRのデメリットである容量の予測がつかない点なども、ABRは平均ビットレートで解決します。

ただし、後述しますが、ABRにも欠点はあるため、必ずしもABRが最適のモードとは限りません。

ABRのメリット

ABRの一番のメリットは、ビットレートの上下の値を平均化して割り当てられる点です。そのため、ある程度の品質を保ちながらも、ファイル容量のサイズ予測ができます。

VBRのようにビットを必要な場所にだけ割り当てられるので、音質についての問題も消えるでしょう。また最小値と最大値の範囲内で可変も可能なので、よりVBRに近い動作ができるのも特徴です。

ABRのデメリット

メリットだらけにも見えるABRですが、当然かもしれないですがデメリットもあります。ABRのデメリットはレートの変換に特殊な計算をすることで、どうしてもエンコード自体の時間が長くなってしまう点です。

VBRやCBRよりも高度な計算が必要になる分、処理にも負荷がかかるためです。

また、ABRには「1pass」「2pass」の2種の処理方法があり、1passは高速に処理が可能ですが、データの予測が外れると大きく音質が下がる欠点があります。

2passは、事前にデータの予測を立てながらコントロールをする方法で、エンコード時間が長くなる欠点はあるものの、音質が大きく下がることはありません。ABRにも欠点はあるので処理方法も考えながら、音質を取るか時間を取るかを選んでみてください。

ABRとVBRをCBRに変換【iTunes編】

ABRとVBRをCBRに変換【iTunes編】

ビットレートの音質の違いがわかったら、実際にABRやVBRのデータをCBRに変換してみましょう。iTunesではデフォルトの設定ではVBR形式になっています。iTunesでCBRに変換する理由は、音質が良くなると評判が良いからです。

曲のジャンルにもよりますが、CBRの方が音質は良くなるとの声も多く聞かれるため、今回はiTunesでMP3の音楽データのエンコードモードをCBRに変更する方法を解説します。

iTunesをダウンロード

iTunesをダウンロード

iTunesは、PCのアプリも用意されているので、今回はPCで使えるアプリの使い方をご紹介します。まずは、iTunesをダウンロードしてこないと始まらないので、iTunesの公式ページから、iTunesのアプリをダウンロードしてきましょう。

iTunesをダウンロード

画面の右に「入手」とあるので、こちらをクリックします。PC用アプリなので、WindowsとMACの2種類に分かれているので、PCのOSのバージョンごとにダウンロードしましょう。

iTunesをダウンロード

ここでは、32ビットと64ビットを間違えないように気をつけてください。ダウンロードすると、こちらの画面が開きます。

iTunesをダウンロード

最初だけ表示される画面ですが、ここで同意するをクリックして、PC上にインストールをします。インストールが終わると、アイコンの下に「開く」ボタンがでるので、そちらをクリックしましょう。

iTunesをダウンロード

これで導入準備は完了なので、実際に曲をCBRに変換していきます。作業自体は簡単なので、すぐに変換できます。以下に手順をみていきましょう。

編集からエンコードの設定

編集からエンコードの設定

まず、編集→環境設定の順番でクリックします。そこで画面の中ほどにある「読み込み設定」をクリックして画面を開いてください。

編集からエンコードの設定

読み込み設定をクリックすると、こちらの画面に移動するので、今回はMP3を選びます。

編集からエンコードの設定
編集からエンコードの設定

ここでは、MP3エンコーダと表示され、その下に良音質と設定にあります。こちらの設定を開くと、さらにドロップメニューが開くので、カスタムを選ぶのがポイントです。

編集からエンコードの設定

カスタムを開くと、ステレオビットレートの表示や「可変ビットレートのエンコードを使用」などの項目が現れます。

編集からエンコードの設定

今回はCBRにしたいので、可変ビットレートのエンコードを使用のチェックを外してOKボタンをクリックします。

再び、iTunesのライブラリに戻り、変換したい音楽をアクティブにしてから、左上のメニューからファイル→変換→MP3 バージョンを作成をクリックすれば、変換が始まります。

iTunesで変換を開始

iTunesで変換を開始

MP3ファイルに変換されたら、どこに保存されているかを確かめたいなら、右クリックメニューから「Windowsエクスプローラーで表示」を選べばOKです。

この段階では、まだCBRに変換されたかがわからないですが、実際に変更されているかを確認したいなら、「MediaInfo」などのフリーソフトをインストールするのが簡単です。

実際にMediaInfoから、先ほどのMP3ファイルを開いてみると、CBRモードに変更されていることが確認できます。

 iTunesで変換を開始

わざわざCBRに変換する理由は上記でも述べましたが、使い方によっては非常に便利なので、ぜひiTunesを使ってCBR変換を行う方法を覚えてみてください。MediaInfoも普段音楽の変換をよくする方なら、入れておくのもおすすめです。

iTunesもMediaInfoもフリーで使えるので、ぜひ両方を入れておいて、相互変換を簡単にしてみてください。

MP3の音質はCBR・VBR・ABRのどれが最高品質?

MP3の音質はCBR・VBR・ABRのどれが最高品質?

iTunesでCBRに変更する方法をご紹介してみましたが、音質はやはりCBRがよいとの声も多く聞かれます。iTunesで音楽を聴くなら、CBR変換の方法を覚えておいて損はないでしょう。

ちょっとひと手間は必要ですが、iTunesでより高音質の音楽を聴きたいなら、ぜひCBR変換も試してみてください。

CBR変換にできたかどうかの確認方法は他にもあるかもしれませんが、MediaInfo が一番楽に調べられます。

ただし、MediaInfoではデフォルトの表示では詳細表示がでてこないため、音楽ファイルを読み込んだ後、ツリー表示にするとずらっと音楽ファイルの詳細がでてくるのでそちらで確認できます。

CBRの品質にどうしてもしたいという場合はiTunesでもできるので、ぜひ手軽に変換をしてより高音質な音楽ライフを楽しんでみてください。もちろんiTunes以外でも方法はありますが、今回は利用者の多いiTunesでの変換方法をご紹介してみました。

まとめ

Vbrとcbrとabrの違い、それぞれのメリットやデメリット、高音質のCBR変換をiTunesで行う方法などご紹介してみました。

可変ビットレート、固定ビットレート、平均ビットレートなどの別名もなるvbr、cbr、abrですが、それぞれの違いを知っておけば、より高音質な音楽にも変換できます。ただし、元の音質に左右される点だけには注意してみてください。

ぜひ、Vbrとcbrとabrを上手に活用し、普段の音楽のクオリティを上げてみましょう。

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